【2026年最新】J-OSLERとは?内科専攻医が知るべき全体像を徹底解説
J-OSLERの仕組み・修了要件・スケジュールを現役指導医が徹底解説。症例登録120件・病歴要約29篇の進め方から、7期生以降の変更点まで網羅。
「J-OSLERって結局なにをすればいいの?」「全体像がつかめなくて不安...」
この記事では、J-OSLERの全体像を「これだけ読めばわかる」レベルで解説します。修了要件、スケジュール感、つまずきやすいポイントまで網羅しているので、ブックマークして繰り返し確認してください。
J-OSLERとは何か
J-OSLER(ジェイ・オスラー)は、Japan Online system for Standardized Log of Evaluation and Registration of specialty training systemの略称です。日本内科学会が運営する内科専門研修のオンライン登録・評価システム で、2018年の新専門医制度開始とともに導入されました。
簡単にいえば、「内科専攻医としてどんな症例を経験し、何を学んだかを記録・評価するためのWebシステム」です。内科専門医の資格を取得するには、J-OSLERの修了要件をすべてクリアする必要があります。
J-OSLERが作られた背景
従来の認定内科医制度では、施設や指導医によって経験できる症例が偏り、研修の質にばらつきがありました。J-OSLERでは全国共通のシステム上で症例を登録し、統一基準で評価を受けることで、どの施設でも一定水準以上の内科専門医が育成される 仕組みが実現しています。
J-OSLER修了に必要な5つの要件
1つでも欠けると内科専門医試験を受験できません。全体像の把握が第一歩です。
要件1:症例登録(120症例以上)
主担当医として経験した症例をJ-OSLERに登録します。7期生以降は160→120症例に変更 されましたが(2024年研修開始〜)、56疾患群以上 のカバーと、各領域ごとの最低症例数 が新たに必要です。特定領域に偏った登録はできません。
指導医1名の承認で完了するため病歴要約ほどハードルは高くありませんが、量が多いので効率的な進め方がカギです。iworのダッシュボードなら、56疾患群の達成状況を自動集計し、不足疾患群がひと目でわかります。症例登録の具体的な書き方とテンプレートは「J-OSLER症例登録の書き方完全ガイド」で、効率的な症例の集め方は「120症例の進め方と疾患群の選び方」で解説しています(6期生以前は「160症例版」も参照)。
要件2:病歴要約(29症例)← 最大の関門
J-OSLER修了の最難関 です。29症例について詳細な病歴要約を作成し、3段階の評価(個別→一次→二次)をクリアします。
29症例の内訳は、領域別26症例(総合内科・消化器・循環器・呼吸器・内分泌代謝・腎臓・血液・神経・アレルギー膠原病・感染症・救急)+ 外科紹介2例 + 剖検1例です。全て異なる疾患群から選ぶ ルールがあり、これを知らず後から書き直しになるケースが非常に多いです。
→ 病歴要約の書き方は「J-OSLER病歴要約の書き方完全ガイド」で詳しく解説しています。
要件3:技術技能評価・研修評価
6ヶ月ごとに自己評価+360度評価をJ-OSLER上で登録します。忘れると修了認定がストップするので、スマホリマインダーに必ず登録 しましょう。
要件4:共通講習の受講
医療倫理・医療安全・感染対策の講習を年2回 × 3年 = 計6回 受講。院内開催に加え、日本内科学会のe-learning(1講座2,200円)でも単位取得可能です。
要件5:JMECC・学会参加
内科救急の実技講習**JMECC** を1回受講(予約が埋まりやすいので早めに)。加えて学会発表を2回以上 行う必要があります。
病歴要約の評価プロセス
病歴要約は3段階で評価されます。各段階をクリアしないと次に進めません。
ステップ1:個別評価 — 担当指導医が1症例ずつ評価。ここでしっかりフィードバックを受けることが後の評価をスムーズにするカギ。
ステップ2:一次評価(プログラム内評価) — プログラム内の病歴指導医が29症例をまとめて評価。Accept/Revision/Rejectが付き、1件でもRevision・Rejectなら29件全体が差戻し。
ステップ3:二次評価(プログラム外評価) — 日本内科学会が指名した査読委員による匿名評価。氏名・所属は伏せられ、純粋にレポート内容のみで判断されます。
💡 差戻しが発生すると数ヶ月の遅延に。iworのAI病歴要約テンプレートなら、疾患群と疾患名を選ぶだけで総合考察の構成テンプレートが手に入ります。「何を書けばいいかわからない」を解消し、個別評価段階での質を底上げできます。
3年間の理想スケジュール
1年目:疾患群の網羅と症例登録の加速
最優先は56疾患群をできるだけカバー すること。他科ローテ中に積極的に症例を担当しましょう。症例登録の目標は50〜60症例。病歴要約にも着手し始め、共通講習2回・技術評価の初回登録も忘れずに。
2年目:病歴要約の集中攻略
病歴要約29症例の個別評価完了 が最大の目標。月2〜3症例ペースで進めれば十分間に合います。iworのAI病歴要約テンプレートでOPQRST・考察の方向性・引用文献候補(Claude PubMed MCPで照合済み)の骨組みを効率的に作成すればさらにスピードアップ。JMECCも2年目中に受講しておくのがベスト。
3年目:評価クリアと修了認定
一次・二次評価の通過に集中。症例登録を120症例以上に到達させ、修了見込の申請(1月〜3月)に備えます。差戻しバッファを確保したスケジュールが重要です。
7期生以降の変更点(2024年〜)
2024年10月の整備基準改定第2版により、主に3つの変更がありました。
症例登録数が160→120に削減。 ただし** 各領域の最低症例数が新設され、1領域に偏った登録は不可に。またCOVID-19措置は7期生以降適用外**となり、すべての修了要件を通常通り満たす必要があります。
よくある失敗と対策
疾患群の重複に気づかない — 29症例は全て異なる疾患群から選ぶ必要があります。例えば「悪性リンパ腫」と「骨髄異形成症候群」は異なる疾患ですがJ-OSLER上は同じ疾患群。** 症例選択時に必ず疾患群番号を確認**しましょう。
指導医の承認が滞る — 月1回の面談で承認待ち症例をまとめて確認してもらう仕組みを作ると効率的です。
3年目に作業が集中する — 1〜2年目からコツコツ進めるのが一番の近道。** 週1〜2時間のJ-OSLER時間**を確保しましょう。
まとめ
修了要件は5つ(症例登録120件、病歴要約29篇、技術技能評価、共通講習6回、JMECC・学会参加)。** 病歴要約が最大の関門**で、3段階評価をクリアする必要があります。1年目から計画的に進めることが成功のカギです。
iworでは、J-OSLERの各要素について詳しく解説した記事を順次公開しています。まずはこの記事で全体像を把握し、個別テーマは各記事で深掘りしていきましょう。J-OSLERの具体的な画面操作や使い方については「J-OSLERの使い方完全ガイド」で詳しく解説しています。修了要件の詳細についてはJ-OSLER修了要件を完全解説で、各項目を一つずつ掘り下げています。一次評価・二次評価の具体的な期限やスケジュール管理についてはJ-OSLERの期限・締め切り一覧を参照してください。
よくある質問(FAQ)
J-OSLERはいつから始められますか?
研修開始日から 利用可能です。まずユーザー登録→担当指導医の登録申請→研修委員会委員長の決裁を経て、症例登録が可能になります。詳しくは「J-OSLERはいつから始める?」で初期研修中の準備からスタートダッシュの方法まで解説しています。
初期研修中の症例は登録できますか?
公式手引きによると、以下の3条件をすべて満たす場合に限り登録可能です。①内科系疾患の成人症例(15歳以上)、②主担当医として内科指導医から指導を受けていた、③所属プログラムが「内科専門研修相当の症例」と認めること。登録上限は症例登録数の1/2(120症例なら60症例、6期生以前の160症例なら80症例)、病歴要約は14篇 が上限です。
修了見込とは何ですか?
3年目に120症例の登録・承認と29症例の病歴要約の個別承認が完了していれば取得でき、翌年度の内科専門医試験を受験可能になります。申請期間は1月1日〜3月31日 です。
J-OSLERが間に合わない場合は?
内科専門医試験の受験が最低1年遅延 します。特に病歴要約の差戻しは数ヶ月単位の遅延になるため、早め早めの対応が重要です。どうしても間に合わない場合はプログラム統括責任者に相談しましょう。