JMECC 事前準備・勉強法|テキストと当日を乗り切るコツ
JMECC受講前にやるべき事前準備と勉強法を解説。2冊のテキストの読み方、シナリオ演習の予習ポイント、当日の持ち物・服装・タイムスケジュールまで徹底解説。
「JMECCの事前準備って何をすればいい?」「テキストはどこまで読めばいいの?」「当日はどんな服装で行けばいい?」
JMECCは 座学と実技が混在する1日講習会 であり、事前準備なしで参加すると演習についていくのに苦労することがあります。この記事では、当日を自信を持って迎えるための事前学習と準備のポイントを解説します。
JMECCの概要や申し込み方法はJMECCとは?とJMECC申し込み方法を参照してください。
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事前に用意すべき2冊のテキスト
JMECC受講には 2冊のテキストの購入が必須 です。当日は持参する必要があるため、申し込み後すぐに手配しましょう。
テキスト1:内科救急診療指針2022
JMECCのシナリオ演習では、この指針に掲載されている内科救急疾患(ショック、意識障害、胸痛、呼吸困難等)の診療手順が前提となります。すべてを精読する必要はありませんが、以下の章は事前に目を通しておくと当日スムーズです。
- ショック(出血性・心原性・敗血症性・アナフィラキシー)
- 意識障害(低血糖・脳血管障害・中毒等)
- 胸痛(急性心筋梗塞・大動脈解離・肺塞栓)
- 呼吸困難(気管支喘息・COPD増悪・心不全)
テキスト2:ICLSコースガイドブック 第5版
BLS(一次救命処置)とALS(二次救命処置)の実技に対応するためのテキストです。特に以下を確認してください。
- BLSアルゴリズム(胸骨圧迫の深さ・速さ・比率)
- AEDの操作手順
- バッグバルブマスク(BVM)換気の方法
- 心室細動(VF)に対する除細動のタイミング
効果的な事前学習の方法
2〜3週間前から始める
JMECC受講の2〜3週間前から準備を始めるのが理想です。1週間前では時間が足りないことが多く、1ヶ月以上前だと内容を忘れてしまいます。
「2週間で2冊」を目安に、1日30分〜1時間の学習時間を確保しましょう。
BLSアルゴリズムを繰り返し確認する
JMECCの実技演習では、BLS(一次救命処置)のアルゴリズムを体で覚えておくことが重要です。
1. 安全確認 → 反応確認 → 助けを呼ぶ(119番・AED依頼)
2. 呼吸確認(10秒以内)
3. 胸骨圧迫開始(30回: 5〜6cm, 100〜120回/分)
4. 人工呼吸(2回: 約1秒×2)※CPR 30:2
5. AED到着 → 電源ON → パッド装着 → 解析 → 通電
6. 通電後すみやかにCPR再開
このフローを紙に書いて、何も見ずに言えるようになるまで繰り返してください。当日は声に出しながら実技を行うことが求められます。
シナリオ演習を「想像予習」する
JMECCのシナリオ演習では、患者役の模型(マネキン)を使って「急変した患者への初期対応」を行います。以下のシナリオを頭の中でシミュレーションしておくと、当日落ち着いて対応できます。
シナリオ例: 病棟で患者が突然意識を失った
STEP 1. 安全確認・反応確認
「○○さん、大丈夫ですか?(肩をたたく)」
STEP 2. 助けを呼ぶ
「誰か来てください!(呼吸なし)
119番通報してください!AEDを持ってきてください!」
STEP 3. 呼吸確認・胸骨圧迫開始
(10秒以内に判断 → 胸骨圧迫開始)
STEP 4. AED到着・解析・除細動
「解析中です。離れてください。VF検出。
通電します。離れてください!」(通電)
「すぐにCPR再開します」
当日の持ち物チェックリスト
事前に準備しておくべき持ち物を確認しておきましょう。
服装について
胸骨圧迫の実技があるため、スクラブやスポーツウェアなど動きやすい服装 が適しています。スーツやスカートは避けましょう。膝をつく場面もあるため、ズボン(パンツ)が推奨されます。
靴はスニーカーなど動きやすいもの を選んでください。ヒールや革靴は実技に支障が出ます。
当日のタイムスケジュール
JMECCは基本的に 1日(約9時間)のプログラム です。本会主催コースの標準的な流れを紹介します。
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 8:45〜 | 受付・開始前チェック |
| 9:00〜 | オリエンテーション・BLS講義 |
| 10:00〜 | BLS実技(CPR・AED操作) |
| 11:00〜 | BLSテスト(評価) |
| 12:00〜 | 昼休憩(30〜45分程度) |
| 13:00〜 | シナリオ演習(内科救急・ショック等) |
| 15:00〜 | ALS実技(気管挿管・薬剤投与シナリオ) |
| 16:30〜 | シナリオテスト(評価) |
| 17:00〜 | 修了式・修了証交付 |
| 17:30〜 | 終了 |
※ タイムスケジュールは開催施設により異なります。事前に送付される案内で確認してください。
集合時間を厳守する
遅刻厳禁 です。開始時間を過ぎると実習を受けられず、修了証が交付されない可能性があります。会場への経路を事前に確認し、余裕を持って到着してください(集合時間の30分前推奨)。
当日のシナリオ演習で意識すること
声を出すことをためらわない
JMECCの演習では、「安全確認!」「反応なし!」「119番お願いします!」などの発声が求められます。普段の診療よりもはっきりと、大きな声で行うことが評価ポイントです。
慣れないうちは恥ずかしく感じるかもしれませんが、インストラクターは声を出すことを積極的に評価してくれます。ためらわず声を出しましょう。
チームリーダーとしての振る舞い
シナリオ演習では、チームのリーダー役を担うことがあります。リーダーには以下が求められます。
- 全体の状況を把握しながら指示を出す
- 「○○さん、胸骨圧迫をお願いします」と名指しで指示する
- 除細動前の安全確認を必ず声に出す(「離れてください!」)
- CPR再開のタイミングを判断する
リーダーは完璧な判断を求められているわけではありません。「考えながら動く」姿勢が評価されます。
修了証を必ずもらう
当日の修了式で 修了証(修了カード) が交付されます。受け取り忘れや紛失に注意してください。修了証はJ-OSLERへの登録に必要です。
受講後にやるべきこと:J-OSLERへの登録
JMECC受講後は、忘れないうちに J-OSLERにJMECC受講実績を登録 してください。修了証(修了カード)の情報をもとに入力します。
登録を忘れると、修了要件の達成として認められない可能性があります。受講当日か翌日中に登録するのがベストです。
iworのダッシュボードでは、JMECC受講状況を含む修了要件の達成状況をひと目で確認できます。
よくある質問(FAQ)
Q. JMECC当日、事前学習が十分でなくても受講を続けられますか?
はい、受講できます。JMECCは「試験」ではなく「講習会」の位置づけのため、事前学習が不足していても受講資格は失われません。ただし、実技演習でインストラクターのサポートが必要になる場面が増える可能性があります。
Q. 胸骨圧迫は正直しんどいですか?
体力を使います。胸骨圧迫は1分間に100〜120回のペース(かなり速い)で、5〜6cmの深さを維持する必要があります。演習では交代しながら行うことが多いですが、1セット2分間は連続して行います。普段から体を動かしていない方は事前に軽い運動をしておくと安心です。
Q. 実技の採点基準はありますか?
JMECCは基本的に「修了・未修了」の2段階で評価され、詳細な点数化はされません。胸骨圧迫の深さ・速さ・テンポ、AED操作の正確さ、チームとしての連携などが総合的に評価されます。一度の演習で不合格になるケースは稀ですが、著しく手順を誤った場合はインストラクターから指導が入ります。
まとめ
JMECCの事前準備のポイントをまとめます。
- テキスト2冊を入手: 内科救急診療指針2022とICLSコースガイドブック第5版を早めに購入する
- 2〜3週間前から学習開始: BLSアルゴリズムを繰り返し確認し、体で覚える
- シナリオを想像予習: 頭の中でフローをシミュレーションしておく
- 動きやすい服装で参加: スクラブ・スポーツウェア・スニーカーを推奨
- 集合時間は厳守: 遅刻は修了証交付に影響する可能性あり
- 修了後はJ-OSLER登録: 当日か翌日中に受講実績を登録する
JMECC受講の全体像はJMECCとは?、申し込み方法はJMECC申し込み方法を参照してください。修了要件全体の管理はJ-OSLER修了要件を完全解説とJ-OSLERチェックリストが参考になります。