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J-OSLER病歴要約テンプレート|項目別の書き方と入力のコツ

J-OSLER病歴要約テンプレート|項目別の書き方と入力のコツ

J-OSLER病歴要約の全項目テンプレートを公開。病歴・現症・検査所見・プロブレムリスト・経過と考察・総合考察の書き方を項目別に解説。Wordで下書きしてコピペする効率的な作成手順も紹介。

iwor編集部
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「病歴要約、項目が多すぎて何から書けばいいかわからない...」

J-OSLERの病歴要約は10以上の入力項目があり、初めて書く人にとっては全体像がつかみにくいものです。この記事では、公式の「病歴要約 作成の手引き」(2023年10月版)に準拠した全項目テンプレートを提示し、各項目で「何をどれくらい書けばいいか」を具体的に解説します。

iworのAI病歴要約テンプレート機能なら、疾患群と疾患名を選ぶだけで構成テンプレートを自動生成。OPQRST・検査所見・プロブレムリスト・考察の方向性・引用文献候補まで30秒で出力されます。引用文献候補はClaude PubMed MCPでPubMedの実データと照合済み。

病歴要約テンプレートの全体構成

J-OSLERの病歴要約は、PDF出力時にA4用紙2枚(A3判1枚)に収まることが求められています。かつ紙面の80%以上を埋める必要があるため、「短すぎても長すぎてもダメ」というバランス感覚が重要です。

病歴要約テンプレートの項目構成1症例タイトル・確定診断疾患名と疾患群を明記簡潔かつ正確に2現病歴(OPQRST)発症から入院までの経過時系列で整理3身体所見・検査結果入院時の所見を網羅的に異常値は太字で強調4入院後経過と考察治療内容と臨床的判断プロブレムごとに記述5総合考察文献を引用したエビデンスベースの考察6全人的視点患者背景・社会的問題退院後の生活まで© iwor iwor.jp

公式手引きに記載されている入力項目は以下のとおりです。

基本情報(症例登録時の情報が自動表示):症例タイトル、患者情報(ID・年齢・性別)、提出分野名、医療機関名、入退院日、受持期間、転帰、フォローアップ、確定診断名

自由記載項目 :病歴、主な入院時現症、主要な検査所見、プロブレムリスト、入院後経過と考察、退院時処方、総合考察、添付画像、文献

以下、自由記載の各項目について、テンプレートと書き方のポイントを解説します。

症例タイトルの付け方

症例タイトルは、病歴要約の「顔」です。査読委員が最初に目にする部分であり、症例の概要と学びのポイントが伝わるように工夫しましょう。

テンプレート

【パターン1】症状・所見から診断に至る過程を強調
○○と△△から想起できた□□の一例

【パターン2】治療・管理のポイントを強調
○○に対して△△療法を行い改善した□□の一例

【パターン3】全人的視点を強調
○○を合併した高齢独居患者における□□の治療戦略

公式手引きには「るいそうと発作性の股関節痛から想起できた閉鎖孔ヘルニアの一例」という良い例が示されています。単に「○○の一例」と書くのではなく、臨床推論や学びのエッセンスが伝わるタイトルを心がけましょう。

確定診断名の書き方

プロブレムリストとは異なり、確定診断名は正式な疾患名を記載する欄です。

確定診断名でよくある間違い略語だけで書く正式名称を併記する(例: DM → 2型糖尿病(DM))疾患群番号の不一致研修手帳の疾患群分類と正確に対応させる主病名が曖昧病歴要約の主題となる疾患を明確に1つ選ぶ© iwor iwor.jp

テンプレート

#1 主病名(正式名称・略語不使用)
#2 副病名・合併症(主要なものに限る)
#3 その他の重要な併存疾患

ポイント

重症度・重要性の順に記載し、主病名を#1に配置します。略語は使わず正式名称で書くことが手引きで明記されています。副病名や合併症は主要なものに限り、すべてを列挙する必要はありません。

病歴(現病歴・既往歴・生活歴)

病歴は病歴要約のなかでも分量が多い項目です。主病名に関する内容を中心に、時系列で簡潔にまとめます。

テンプレート

【現病歴】
X年Y月頃から○○を自覚していた. Z月△日に□□が出現し,
前医を受診. ◇◇を指摘され, 精査加療目的に当院紹介となった.
【既往歴】
XX歳 高血圧症(内服加療中)
XX歳 2型糖尿病(HbA1c ○.○%)

【家族歴】
父:○○, 母:特記事項なし

【社会生活歴】
職業:○○(現役 / 退職)
飲酒:ビール350mL/日 × ○年
喫煙:○本/日 × ○年(○歳で禁煙)
同居者:妻と二人暮らし
ADL:自立 / 要支援○ / 要介護○

ポイント

現病歴は患者を主語にして書きます。「○○を自覚していた」「△△を指摘された」のように、患者の立場での記述が基本です。前医から引き継いだ場合は、自身の受け持ち開始時までの臨床経過を記載します。

既往歴・家族歴・社会生活歴はすべてを記載する必要はありません。主病名と関連する情報を中心に、総合考察で言及する社会的背景(職業・家族構成・ADLなど)は必ず含めましょう。このあたりが全人的視点につながります。

主な入院時現症

身体所見の項目です。系統的にすべてを記載する必要はなく、重要なものに絞って要領よくまとめます。

テンプレート

【バイタルサイン】
意識清明, 体温 ○○.○℃, 血圧 ○○○/○○ mmHg,
脈拍 ○○回/分・整, 呼吸数 ○○回/分, SpO2 ○○%(室内気)

【全身所見】
身長 ○○○ cm, 体重 ○○.○ kg, BMI ○○.○
眼瞼結膜:貧血(なし / あり)
眼球結膜:黄染(なし / あり)

【胸部】
呼吸音:清, 心音:整・雑音なし

【腹部】
平坦・軟, 圧痛なし, 肝脾触知せず

【四肢】
浮腫なし, ○○所見(+ / −)

【神経学的所見】(必要な場合)
○○反射:正常 / 亢進 / 減弱

ポイント

主病名に関連する所見は陽性・陰性ともに省略しないことが手引きで求められています。たとえば心不全の症例であれば頸静脈怒張の有無、下腿浮腫の程度、肺うっ血の聴診所見は必ず記載します。一方、主病名と関連しないルーチンの所見は簡略化して構いません。

外来症例の場合は「外来診察時現症」として記載します。

主要な検査所見

検査所見はすべてを羅列するのではなく、疾患に関連する項目を中心に記載します。

テンプレート

【血液検査】
WBC ○○○○/μL, RBC ○.○○×10⁶/μL, Hb ○○.○ g/dL,
Plt ○○.○×10⁴/μL
TP ○.○ g/dL, Alb ○.○ g/dL, T-Bil ○.○ mg/dL,
AST ○○ U/L, ALT ○○ U/L, LDH ○○○ U/L,
BUN ○○.○ mg/dL, Cr ○.○○ mg/dL, eGFR ○○.○ mL/min/1.73m²,
Na ○○○ mEq/L, K ○.○ mEq/L, Cl ○○○ mEq/L,
CRP ○.○○ mg/dL

(疾患特異的検査)
○○抗体:陽性 / 陰性, ○○マーカー:○○.○

【尿検査】
蛋白(−), 糖(−), 潜血(−)

【画像検査】
胸部X線:○○を確認した
CT:○○領域に△△を確認した

【心電図】(必要な場合)
○○調律, 心拍数 ○○/分, ○○所見

ポイント

ルーチン検査でも、主病名で異常になりうる項目は具体的な数値を記載しましょう。たとえば血液疾患であればLDHや網赤血球数、腎疾患であればeGFRや尿蛋白定量を省略してはいけません。逆に、主病名と関連しない正常値は「肝機能正常」のようにまとめて表現することも手引きで認められています。

検査結果の単位や表記はJ-OSLER上で統一されたフォーマットに揃えましょう。1つ目の病歴要約で入力フォーマットを作っておき、以降の28編でコピペすると効率的です。iworのダッシュボードを使えば、29編の病歴要約の進捗を一覧で管理でき、どの疾患群が未着手かもひと目で確認できます。

プロブレムリスト

プロブレムリストは、診断名だけでなく「患者を診察していく上で問題となる項目」を挙げる欄です。

テンプレート

#1 主病名に対応するプロブレム
#2 関連する合併症・病態
#3 治療に影響する併存疾患や社会的問題

ポイント

手引きでは「初診時(もしくは受け持ち開始前後)に得られる医療面接での問題点、臨床症状、診察所見、検査値の異常などからリストアップする」とされています。確定診断名とは異なり、まだ診断がついていない症状や検査異常もプロブレムとして挙げることができます。ただし、あまり多くのプロブレムを列挙すると、後の経過と考察で全てに言及しなければならなくなるため、主要なものに絞るのが実践的です。

入院後経過と考察

この項目は病歴要約の本体ともいえる部分で、臨床推論と治療経過を時系列で記載します。

テンプレート

【診断の過程】
入院時の臨床所見・検査結果から, ○○および△△を鑑別に挙げた.
□□検査の結果, ○○と確定診断した.
(鑑別診断を挙げた根拠と, 除外した理由を簡潔に記載)

【治療経過】
第○病日より△△療法を開始した. 第○病日に□□の改善を確認した.
(治療選択の根拠をエビデンスに基づいて記載)

【転帰】
第○病日に退院とした. 退院時○○は改善傾向であり,
外来でのフォローアップを継続する方針とした.

ポイント

入院後経過と考察では、診断に至るまでの臨床推論が明確に伝わることが重要です。単に「○○と診断した」ではなく、どのような鑑別を考え、どの所見から診断を絞り込んだのかを記載します。

治療については、なぜその治療を選択したのかをエビデンスに基づいて記載します。ガイドラインや主要な臨床試験への言及があると説得力が増します。

全てのエピソードを記載する必要はありません。主病名に関する診断・治療の流れに焦点を絞り、A4用紙2枚の制限内に収めることを意識しましょう。さらに詳しい書き方やNG例については入院後経過と考察の書き方ガイドを参照してください。

退院時処方

退院時の処方内容を記載する項目です。

テンプレート

1. ○○錠 ○○ mg  1回1錠  1日1回  朝食後
2. △△カプセル ○○ mg  1回1カプセル  1日2回  朝夕食後
3. □□注射 ○○ 単位  1日1回  就寝前  皮下注射

ポイント

薬剤名は一般名で記載し、用法・用量を正確に書きます。入院前から継続している薬剤と、今回の入院で新たに追加・変更した薬剤が区別できるとよいでしょう。

総合考察の構成テンプレート

総合考察は病歴要約で最も重要な項目です。詳しい書き方は総合考察の書き方完全ガイドで解説していますが、ここでは基本的な構成テンプレートを示します。

テンプレート

【臨床的意義】
本症例は○○という点で教育的な症例である.
(この症例から何を学んだかを端的に)

【診断・鑑別のポイント】
○○の鑑別において, △△所見が重要であった.
□□との鑑別には◇◇が有用であった(文献○).
【治療・管理のポイント】
○○の治療においては, △△ガイドラインに基づき□□を選択した.
近年のエビデンス(文献○)では◇◇が推奨されている.
【全人的視点】
本患者は○○という社会的背景を有しており,
退院後の△△を考慮した治療計画の立案が必要であった.
(患者の生活・家族・価値観への配慮を具体的に)

【今後の課題・展望】
本症例の経験から, ○○における△△の重要性を再認識した.

ポイント

総合考察では必ず文献を引用し、全人的視点を含めることが求められます。全人的視点の具体的な書き方では、社会的背景・心理的側面・退院後の生活・患者の意向という4つの軸で考えるフレームワークを紹介しています。

文献の記載ルール

文献の書き方は差し戻しの原因になりやすいポイントです。

テンプレート

本文中の引用:
○○が有用であった(Tanaka A. J Med 2024;150:123).
文末の参考文献リスト:
1. Tanaka A, et al. Title of the article. J Med 2024;150:123-130.
2. 日本○○学会編:○○診療ガイドライン2024. ○○学会HP

ポイント

手引きでは本文中の引用形式として (著者名. 雑誌名 発行年;巻:ページ) という例が示されています。EBMを重視し、症例に適した原著論文・ガイドライン・レビューなどを引用することが求められています。Web媒体から引用する場合は、UpToDateや各学会のガイドラインなど出典がオーソライズされたものに限ります。PaperpileやEndNoteなどの文献管理ツールを使うとフォーマットの統一が楽になります。

Wordで下書きしてコピペする手順

J-OSLERのシステムに直接入力するのは避けましょう。理由は3つあります。

一定時間でセッションが切れる :J-OSLERは一定時間操作がないと自動ログアウトします。保存していないデータは消失し、復元もできません。こまめな一時保存を忘れずに。

修正ボタンと削除ボタンが近い :システム上で誤って削除するリスクがあります。

全体の分量が把握しにくい :A4用紙2枚の制限に収まるかどうかを確認するには、PDF出力する必要があります。

推奨する作成手順

ステップ1:Wordで下書きを作成する。この記事のテンプレートをWordファイルにコピーし、各項目を埋めていきます。フォントサイズとページ設定をJ-OSLERのPDF出力と同様にしておくと、分量の目安がつきやすくなります。

ステップ2:A4用紙2枚に収まるか確認する。下書きが完成したら、文字数と紙面のバランスをチェックします。紙面の80%以上を埋める必要がありますが、ギリギリまで詰め込むと余白がなくなり読みにくくなります。

ステップ3:J-OSLERにコピペして入力する。下書きが完成したら、各項目をJ-OSLERの入力欄にコピー&ペーストします。貼り付け後は書式崩れがないか確認しましょう。

ステップ4:PDF出力で最終確認する。J-OSLER上でPDF出力し、A4用紙2枚の制限と紙面の埋め具合を確認します。

1つ目の病歴要約でWordテンプレートを作り込んでおけば、2つ目以降は疾患固有の部分だけを書き換えるだけで済みます。検査所見の入力フォーマット(単位や表記の並び)は29編で統一しておくと、作業効率が格段に上がります。コピペ時の改行トラブルや特殊文字の文字化け対策、29症例のフォルダ管理術はWordで下書きしてコピペする手順と注意点でさらに詳しく解説しています。

よくある失敗と対策

A4用紙2枚に収まらない

最も多い失敗です。原因は入院後経過を細かく書きすぎるケースがほとんどです。主病名に関係しないエピソードは思い切って省略し、診断と治療の核心部分に絞りましょう。

疾患群の重複に気づかない

29症例は全て異なる疾患群から作成する必要があります。テンプレートを埋め始める前に、29症例の選び方を参考に、疾患群のバランスを確認してください。iworのダッシュボードでは、56疾患群の達成状況を自動集計して表示するため、重複や漏れを防止できます。

略語を使ってしまう

確定診断名では略語は不可です。本文中で略語を用いる場合も、初出時に正式名称を記載してから括弧書きで略語を示すのが原則です(例:糖尿病(DM)、経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI))。ただし検査所見の記載では、医師国家試験や内科専門医試験に準じた一般的な略語(CT、MRI、SpO2、血液検査項目など)はそのまま使用できます。

文献の引用形式が不統一

文献の記載方法が統一されていないと差し戻しの原因になります。1つ目の病歴要約で決めた引用形式を29編すべてで統一しましょう。

まとめ

J-OSLERの病歴要約は項目が多く大変に感じますが、テンプレートを用意しておけば作業を効率化できます。この記事で紹介したポイントを整理すると、以下のようになります。

Wordで下書きを作成し、J-OSLERにコピペする手順が安全で効率的です。各項目は公式手引きの要求事項を押さえつつ、A4用紙2枚に収まるよう分量を調整しましょう。1つ目の病歴要約でテンプレートを作り込み、2つ目以降は疾患固有の部分だけを更新するのが29編を乗り切るコツです。

病歴要約の全体的な書き方は病歴要約の書き方完全ガイドで解説しています。領域別の具体的な例文は病歴要約の例文集を参照してください。最も差がつく総合考察については総合考察の書き方を、全人的視点の具体的なフレーズは全人的視点の書き方を参照してください。29症例の疾患群バランスについては29症例の選び方が役立ちます。

まだ症例登録が進んでいない方は、先に120症例の進め方と疾患群の選び方で登録数を積み上げておきましょう(6期生以前は160症例版も参照)。J-OSLER制度の全体像を把握したい方はJ-OSLERとは?もあわせてお読みください。

よくある質問(FAQ)

Q. 病歴要約のテンプレートはどこで入手できますか?

iworが提供するNotionテンプレートをこちらから無料でダウンロードできます。項目ごとの入力例付きで、そのままコピペして使えます。

Q. テンプレートを使い回してもAcceptされますか?

構造は使い回してOKです。ただし「現病歴」「入院後経過」「総合考察」は患者ごとに固有の内容を記載する必要があります。文章が似すぎると差し戻しの原因になるため、個別のエピソードを必ず追加してください。

Q. 1本目の病歴要約が差し戻された場合、テンプレートを修正すべきですか?

差し戻しコメントを確認し、構造的な問題があればテンプレートを修正しましょう。「内容が薄い」「考察が不足」などのフィードバックは個別記事の問題ですが、「形式が統一されていない」「略語の使い方が誤り」などはテンプレート自体の修正が必要です。

参考資料


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