補正Ca
Corrected Calcium
低アルブミン血症時のカルシウム補正(Payneの式)。
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例: 8.2
例: 2.8
血清Ca値とアルブミン値を入力してください
⚠️ 医療上の免責事項
本ツールは医療従事者の臨床判断を補助する目的で提供しています。 診断・治療の最終判断は必ず担当医が行ってください。 計算結果の正確性について保証するものではありません。
補正Caとは
血清総カルシウムの約40%はアルブミンと結合しています。低アルブミン血症(肝硬変、ネフローゼ症候群、低栄養など)では アルブミン結合Ca分が減少するため、血清Ca値が見かけ上低下します。 補正Ca(Payneの式)はアルブミン値を用いてこの影響を補正し、真のカルシウム濃度を推定するものです。 1973年にPayneらがBr Med J誌で発表しました(PMID: 4758544)。
計算式
補正Ca (mg/dL) = 実測Ca (mg/dL) + 0.8 × (4.0 − Alb [g/dL])
※ Alb ≥ 4.0 g/dL の場合は補正不要(補正Ca = 実測Ca)
基準値と臨床的意義
<8.4 mg/dL:低Ca血症。テタニー・Chvostek/Trousseau徴候・QT延長に注意。
8.4-10.2 mg/dL:正常範囲。
10.2-12.0 mg/dL:軽度高Ca血症。原因検索を開始。
12.0-14.0 mg/dL:中等度高Ca血症。輸液と原因検索。
>14.0 mg/dL:高Ca血症クリーゼ。緊急対応が必要。
Payneの式の限界
Payneの式は広く使用されていますが、ICU患者では精度が低下することが報告されています (Dickerson RN, et al. JPEN 2004; PMID: 15141404)。 重症患者・酸塩基異常・高グロブリン血症ではイオン化Ca(iCa)の直接測定が推奨されます。
よくある質問
Q. 日本の補正式は海外と違いますか?
日本で広く使用されているのはPayneの式(係数0.8)です。一部の文献では係数1.0の式も見られますが、 Payneの原著論文に基づく0.8が国際的にも最も広く使用されています。
Q. アルブミンが正常以上(>4.0)の場合は?
アルブミンが正常範囲以上の場合、補正の必要はありません。 本ツールではAlb ≥ 4.0の場合、補正Ca = 実測Caと表示します。
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参考文献
- Payne RB, et al. Interpretation of serum calcium in patients with abnormal serum proteins. Br Med J. 1973;4(5893):643-646. PMID: 4758544
- Bushinsky DA, Monk RD. Electrolyte quintet: Calcium. Lancet. 1998;352(9124):306-311. PMID: 9690425
- Dickerson RN, Alexander KH, Minard G, Croce MA, Brown RO. Accuracy of methods to estimate ionized and "corrected" serum calcium concentrations in critically ill multiple trauma patients receiving specialized nutrition support. JPEN J Parenter Enteral Nutr. 2004;28(3):133-141. PMID: 15141404